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INTERVIEW

プロジェクト事例 日立グループ全社員が利用する、
大規模システムの開発を統括

Project Outline
株式会社日立製作所に入社したM.Eさんは、入社15年目から新システム推進部 開発グループに籍を置き、日立グループ全社の社員約24万人の各種申請手続きを担う「SHAREX Portal」システム開発プロジェクトの開発リーダーを務めました。このたび、プロジェクトの立ち上げから設計、開発、テスト、運用、保守に至る全プロセスを統括したM.Eさんに、新たなシステムがもたらす価値と、大規模開発ならではの醍醐味、当社にご関心をお持ちの皆さんへのメッセージを語っていただきました。

PROFILE

M.E
人事ソリューション事業部 新システム推進部 開発グループ
グループリーダ主任技師
コンピュータ理工学研究科 卒

2005年 株式会社日立製作所に入社、2006年 日立マネジメントパートナー(以下日立MP)に出向、
2020年 「SHAREX Portal」システム開発プロジェクトの開発リーダーを担当、2025年 日立MPに転籍

まず、「SHAREX Portal」は、どのようなシステムか教えていただけますか。

日立グループでは、システムサービスと業務シェアードサービスを統合した「人事・給与統合ソリューション」を用いて、グループ全社の従業員の各種申請手続きや、給与計算、旅費・経費精算などを一元的に処理しています。

私が2020年春から開発に携わった「SHAREX Portal」は、日立グループ全社員の人事基本情報、通勤手当や年末調整などの各種申請に特化したフロント系システムのひとつで、約5年の開発期間を経て2025年8月にリリースされました。

リリース後すぐに実施された年末調整では、延べ24万人以上におよぶ日立グループ全従業員の手続きを「SHAREX Portal」で行いましたが、システムが扱うデータ量や負荷の増減に柔軟に対応できるスケーラビリティに配慮した結果、高負荷時も安定動作を維持でき、大規模処理を滞りなく完了できました。

開発プロジェクトの開発グループを統括したリーダーとして、今はほっと胸をなで下ろしているところです。

今後も性能改善に加え、機能面やユーザー体験の向上にも継続して取り組むことで、「SHAREX Portal」をユーザーにとってより使いやすいサービスへと進化させ、日立グループ全社の人事・総務業務の自動化・標準化、コスト削減、そしてサービス品質のさらなる向上に貢献していきたいと考えています。

新たなシステム「SHAREX Portal」を立ち上げることになった経緯を教えてください。

私が入社した2005年以前から、日立グループ向けの「Humanimate21/ESS」と、グループ外向けの「SHAREX EXself」が申請系システムとして運用されていました。

しかし、技術革新が速いWebシステム領域においては、スマートデバイス非対応であったことに加え、従業員それぞれの状況にかかわらず一律の画面が表示されるなど、利用者によっては分かりにくい場面もありました。

加えて、所得税法等に基づいて税額の差分を精算する年末調整では、税額計算ロジック(式)の変更に加え、申請様式の変更、電子申請への対応、また、それらの手続きに関するユーザーマニュアルの変更などがあり、かつ、それらを税制改正後から短期間でシステムに反映させる必要があります。

旧システムでは「Humanimate21/ESS」と「SHAREX EXself」の両システムに対して、それらを実装・保守する必要があり、二度手間と二重費用が掛かっていました。

これらの課題を改善すべく、2つのシステムを統合し、すべてのユーザーがスムーズに申請ができるユーザビリティと、法改正にも迅速かつ低コストで対応できる新システム「SHAREX Portal」の開発が、このたびのプロジェクトの目的でした。

「SHAREX Portal」の強みはどんなところですか?

強みはたくさんありますが、最大の特長は「自由度の高いカスタマイズ性」になります。

メニューや機能を精査する中で、それらを個別に開発する方法では膨大な時間と費用がかかることが明らかになりました。

そこで、一つずつメニューを開発するのではなく、設定によって画面表示やメニュー構成を柔軟に変更できる仕組みを備えた、自由度の高いカスタマイズ性を持つシステム設計へと方針を転換しました。

開発現場ではこうした課題を克服するべく、最新Web技術に基づく汎用性の高いパーツをデータベースの設定によってノーコードで申請メニューの作成・変更ができるカスタマイズ性の高いシステムにして、さらにプログラムを改修することなく、スピーディかつ低コストで運用できる点も訴求。

結果として、旧システムで顕在化していた課題の克服にとどまらず、最新機能を搭載した時代の要請に基づくシステム開発を実現することができました。

あわせて、日立グループにはさまざまな国籍の人財が在籍していますので、多言語機能としてこのたび新たに英語版を加えています。さらに、システム運用上で課題になっていた「二重コスト」も改善されましたので、そのコストを他の成長分野へ投資することが可能になっています。

新システム開発の最前線に立って、どのようなご苦労がありましたか?

開発のグループリーダを務めた私は、システム全体を設計するアーキテクト的役割も担っていましたが、多機能をカスタマイズできるシステムの特長から、プログラマー、設計、サーバー・インフラ系技術者はもとより、上流工程のSEなどの最先端テクノロジーに精通したエキスパートが500人以上かかわり、現場の最前線では常に50人ほどの技術者が稼働していました。

システム開発は、創る(開発)→テスト→修正のプロセスを何度も繰り返すことで、ゴールに近づいていきますが、不具合が生じたときに、機能設定を担う技術者から「早く修正してほしい」と要求される一方、機能を修正する技術者からは「機能改変中なので、今はまだ修正に取りかかれない」といった声が上がることも珍しくありません。そうした相反する声を集約・調整しながらプロジェクトを前に推し進めていくことは、想像以上に大変だったといえます。

また、ユーザーにとって使い勝手のよいインターフェースにするには、フロントエンドをどう設計するかが重要で、その課題を克服するのが最先端のスキルです。例えば機能拡張を行う場合でも、革新の速いフロントエンド技術や最新のWeb技術をキャッチアップするには、相応の技術力と継続的な学習が求められます。

このように、開発現場に立つ技術者は高くて厚い壁に直面することが多いのですが、そうしたとき、柔軟に壁を乗り越えていける技術者ほど、障壁を乗り越えるための武器である先端スキルを自発的に習得しているといえます。このたびの開発プロジェクトがゴールに到達できたのも、専門性を追究する飽くなき探究心で壁を打ち砕いてきた技術者がいたから……と感じる場面も多々ありました。

最後に、当社にご関心をお持ちの皆さんにメッセージをお願いします。

日立MPでは、新しいシステムを開発するだけでなく、開発したシステムの運用・保守も行っています。一度創り上げた機能に対しても、運用している中で「ここをこうしたら、もっと使い勝手がよくなるんじゃないか」といった具合にユーザー目線に立ち、最先端のテクノロジーを用いてブラッシュアップを重ねサービスの機能性や使い勝手のよさを徹底的に追求できる点は、やはり当社の強みではないかと思います。

私も今プロジェクトで開発リーダーを務めましたが、入社した当初はシステムの運用・保守にも携わりましたし、それ以外にもインフラのサーバー管理など幅広い領域に携わってきたことが、このたびの大規模プロジェクトを統括するスキルにつながっていると感じた部分も大きいですね。

こうした自身の経験からも、技術者としてこれから活躍する方には、ユーザー目線に立ってUI/UXを設計できる人や、自発的に最新テクノロジーを学ぼうとする探究心の強い人であってほしいと願っています。ユーザー目線に立ってよりよいシステムを開発するには、ときに大変な思いもしますし、予想外の壁に直面することもありますが、困ったときは私たちがしっかりフォローしますので心配は不要です。

なにより、日立MPの開発現場にはトレンドテクノロジーを採用した新規のシステム開発に携わるチャンスや、技術職として成長できる機会が豊富に用意されていますので、やりがいの面では申し分ないでしょう。自らのスキルと探究心を武器に、私たちと一緒に最前線で活躍してくれる皆さんとお会いできる日を、心から楽しみにしています。

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